築10年以上経ちましたが、日本人の居住者が多く住むコンドミニアムのひとつとなっています。
2つの鉄道ラインが交わるボナビスタ駅付近のため、近くにショッピングモールもあり、移動も便利な場所にあることも利点だと思えます。
使われる建材等には各処にコストセーブの様子が見られますが、オーナーさんのメインテナンスの手の入れ方具合によっても、状態が異なるようです。
ご契約前にはメインテナンス具合を確認したい物件です。
せめて、入居直後、クレーム対応期間にはきちんと不具合箇所のチェックをして、退去時のトラブルを避けたいところです。
蛇口
キッチンは、普通のコンドミニアムではあまり設置されない大きくて重い蛇口が、初期設定で設置されています。
コンドミニアムには珍しく、キッチンではお湯は出ません(お湯の配水管自体が設置されていません)。水・お湯双方のパイプが、シンク下でジョイントされて、同じ水の配水管につなげられています。
洗面台は、オリジナルの蛇口は1レバーでなく、自分でお湯と水を混ぜるタイプの変わった形状の蛇口が設置されています。
キッチンの方は、そのままの状態であるユニットが多いですが、洗面台の方の蛇口は、多くのユニットで交換が進んでいるようです。
洗面台のオリジナルの蛇口は、同ブランドショップでは既に販売されていません(弊社作業時に確認済み)。
キッチンの蛇口は、その重さからか、根元がゆるみ動いてしまい、シンク下に水漏れを起こしているユニットも少なくありません。
*弊社で複数取替済(ご自身で蛇口のご準備あれば、140ドルから)
蛇口取り替えは下記をご参考!
止水栓の経年劣化で漏れがあるものは、元栓を閉めて止水栓の取り替えを行ってください。こちらのコンドミニアムはエレベーターホールのWaterのドア鍵がかかっているため、セキュリティスタッフに依頼しなければなりません。ちなみに、過去の工事ではキッチンの方の止水栓は問題ありませんでしたが、洗面台の方の止水栓は取り替えが必要でした(洗面台下の配水管接続は簡潔ではなく、見た目もよくありません)。
キッチンの床の排水口(Floor Trap)
シンク下もしくは収納下に排水口が設置されています。
排水口の中につながる小さい排水管切除工事が完全でなく、流れ込む細い排水管がきちんと切断されていないユニットが複数ありました。
詰まりの時には、細い排水管の余分な箇所の切断から始めなければなりません。
自宅チェックにて複数ご指摘済(油の固形化による詰まりも確認)、詰まり解消の作業はここのコンドミニアムでは工事実績はありません。
排水口内を覗いて、白い塊が見えましたら油が固形化しています(スマホのライトを使用して見る方は落とさないように注意)。水面上に見える場合には、悪臭の原因にもなります。
キッチンで水道水を使用する時に床の排水口からの音がごぼごぼする、シンクの水の流れが遅い、床から水が噴き出してきた場合には、排水口が詰まっています。
キッチンシンク下の排水管
シンガポールには珍しく、ボトルトラップではありません(汚れが溜まりやすく、あまり丈夫ではない排水管)。
排水口につながる箇所とのつなぎ目に空洞がある場合には、臭いの原因ともなります。
また、排水管が細いこと自体は、シンクからの排水能力は少し劣ることなどありますが、支障はありません。
ただし、排水管のつなぎ目がゆるんでいないか?要確認(水漏れの原因)。
シャワーの切り替えレバーの故障
オリジナルのシャワー、切り替えレバーの故障が複数発生してるようです。
弊社でも1軒取り替えをしました。
*ブランド特殊部品のため、弊社での修理には「部品代金+調達費用+工事費」がかかります。
バスルーム・ドアの破損
複数のユニットで、他のコンドミニアムでは見られない薄い表板の剥がれがありました。
そのままにしていると、より悪化しますし、指を引っかけて怪我(小さなお子さんがいらっしゃるご家庭はご注意)をします。
勿論のこと、ダメージが進みすぎると、修繕が難しくなります。
一定の段階で修繕必要。
複数のドアの修繕は時間がかかるため、上記以上の費用が嵩みます。
1回の出張と実演(1時間以内140ドル)も行いますので、ご相談ください。
残りは時間がある時にご自身での作業も可能です。
ダメージの程度で、必要な道具も説明します。
便座のがたつき
オリジナルの便器は、便座の設置部品と固定穴のピッチ(長さ)が特殊です。
ゆるんだままの使用が長年続いて、がたついて破損した便座がありました。
エコウォッシャー設置のためには便座を外すのですが、1軒のご依頼は外すこと自体が大変でした(最終的には固定ネジの切断)。
がたついた便座で劣化が激しいものは、新たに便座を買い替え推奨です。
ただし、固定ネジのピッチが特殊ですので、市販品(一般品)は合いません(ブランド純正品か?合う便座を探す必要)。
特殊品となりますので、市販品のように、安くはありません。
エコウォッシャー設置は可能、ただし前に張り出す形です。
バルコニーへのスライドドアの状態
このコンドミニアムは広いバルコニーが特徴的ですので、入居後にご利用される機会も多いと思えます。
バルコニーへのスライドドアが、重くてスムーズに動かない、という不具合がありました。
入居後にオーナーさんサイドに伝えて修理を依頼するも、なしのつぶて、というケース。
あらかじめ、そういう物件は選ばない、ということも重要です。
どこのコンドミニアムでもいいところと難点があります。
日本人の方々に人気なのは、利点が上回るのだろうと思えます。
こちらのコンドミニアムで感じるのは、オーナーさんのメインテナンスの程度によって、既にお家の状態がかなり違うことです。
お家選びの機会に、同じコンドミニアムで物件を複数見られることが可能でしたら、ぜひとも見比べて決めてください。
ご参考になりましたら、幸いです。