排水口の詰まりのご相談で伺うと、「油を拭いて食器を洗っているのに、なぜ起きるのですか?」と聞かれることが、たびたびあります。
残念ですが、ご入居された時には既に排水口の中は固形化した油が、かなり溜まっており何かの拍子に完全に詰まってしまったとしか考えられません。
油が固形化して、床の排水管を詰まらせるには、数ヶ月ではありません。
長年に及び床の排水管内部にとどまったままの油が、そのまま徐々に固く固形化していくからです。
弊社の新居チェックでも、ご希望があれば排水口内部を確認しますが、その際に半分くらい詰まった状態も、時々見かけます。
しかしながら、入居者が主張しても、オーナーさん負担による不具合対処の対応外となってしまうケースが大抵です。
現状は問題なく排水がながれているから、という理由によるもの。
勿論のこと、ご依頼があれば弊社の方で対処して後日作業を行いますが、入居される方でそれをご希望される人は、ほぼおりません。
よって、床から汚水が逆流して対処するのが、一般的となってしまいます。
なお、(ご自身で詰まりを取り除こうとして)砕いて流すのは避けておいた方がよさそうです。
過去に弊社にご相談の方の中には、地元業者が詰まり解消作業を行った後、詰まりが再発した方が数人いらっしゃいます。
地元業者は基本的に楽な方法、砕いて流す、を行います。
塊として流れた固形化した油が、排水管の奥で詰まってしまいます。

写真D部分に固形化した油が詰まります。
この排水管の場合には、トイレからの配水管Bと先で繋がっています。
詰まりの原因が、キッチン下の固形化した油にあるか?トイレにあるか?判断が必要です。
トイレにある場合には、逆流した汚物類がDに流れ込んできます。
近年のスタジオタイプのコンパクトなコンドミニアムのユニットもキッチンとバスルームの排水管が繋がっていることもあるので、用心が必要です。
